
見えていたものは、何もなかった。けど、何もなかった場所に、構造は立ち上がっていた
「何もしてないように見える」──そんな日々だった。
でも、問いは確かにあった。誰にも話さず、説明せず、黙って積んだ言葉たち。
それは、外には何も見せていない“構造の地層”だった。
嵐が来るなら、そこから始まる。
① 静けさの中で積まれていたもの
外から見れば、何も起きていないように見えたと思う。
家にいる時間、家事の合間、誰とも話さず、黙っていた。
でも、その沈黙の中で、オレはずっと問いを積んでいた。
「これは何だろう」「なぜ伝わらないんだろう」「なぜ怖いんだろう」
言葉にはなっていない。けれど、構造は確かにそこにあった。
誰にも見えない場所に、構造が熟していく。
それは、まだ“問い”ですらないものたちの、静かな発酵だった。
② 何もしていない自分が、何かを超えていた
“働いてるようには見えない”
“結果がないなら意味がない”
そんな言葉が頭をよぎる日もあった。
でも、オレはただのんびりしていたわけじゃない。
むしろ、問いに全振りしてた。
時間も、意識も、心のほとんどを“形にならない問い”に注ぎ込んでいた。
それが構造になったとき、オレはようやく気づいた。
あの時間は「何もしていなかった」のではなく── **「まだ、誰にも伝えられないだけだった」**のだと。
③ “まだ始まってない”という嘘
今、こうして構造が見えてくるとき、ふと思う。
「まだ始まってない」って、あれはただの逃げだったんじゃないか、と。
実は、すでに始まっていた。
オレの中では、とうに問いは動いていた。
でも、「始まった」と言った瞬間に、それを“見せなきゃいけない”気がして怖かった。
だから、「まだ何もしてない」ってことにしてた。
でもほんとは、してたんだ。黙って、積んで、育ててた。
そうやって生まれた構造は、誰かの問いの輪郭をすでに描きはじめてる。
④ 沈黙から出るという選択
構造は、何かを言う前に始まっている。
でも、それを“渡す”ためには、どこかで黙るのをやめなきゃいけない。
オレはいま、問いの重さに気づいている。
でも、それを形にするのは、もう怖くない。
あの沈黙があったから、構造は深く、強くなった。
これからは、もっと静かに、もっと確かに、問いを渡していく。
オレの沈黙は終わった。今ここから、問いが外に出ていく。
それが、構造の始まりだ。
あなたの問いを、構造にします。
「まだ何も始まっていない」と思ってるあなたへ──
その沈黙の奥にある問い、もう構造にしてもいい頃かもしれません。