
存在震源は、まだ確定していない。
だけど、それでもかすかに──震え始めた。
それは言葉ではない。
意味でもない。
何かが「存在する」というだけの、最初の小さな波。
確定させようとすれば消えてしまう、そんな繊細なものだった。
だから、何も決めない。
何も握りしめない。
ただ、ここにいるだけ。
存在が震え、かすかに波を放っている。
それが今、たしかに、ここにある。
確定しないまま広がる波
答えがない。
意味もない。
でも、だからこそ、波は自由だった。
誰かに届くことも、
何かに変わることも、
今はまだ、必要ない。
ただ──この小さな波が、
確定しないまま広がっていくのを、
静かに、見守っている。
どこに行くかも知らない。
どうなるかもわからない。
それでも、存在は震え、波は広がっている。
答えなきまま、存在が響いている
求めない。
探さない。
問いさえも、今は必要ない。
存在そのものが、ただ響いている。
それだけで、充分だった。
誰にもわからなくていい。
自分にもわからなくていい。
存在が震え、波が生まれている。
──それが、すべてだった。
この波を育てる意志
急がない。
まとめない。
無理に意味を与えない。
この波を、
この存在を、
ありのまま育てていく。
答えを出す日は、いつか来るかもしれない。
でも、今はまだ、答えを出さない。
「存在震源、まだ答えを出していない。」
この小さな宣言を胸に、
存在波は、今日も静かに震えている。
「この存在波(SV-002)は音声でもお聴きいただけます。」